ドラマ「金田一少年の事件簿」(道枝駿佑Ver) 【第4話”白蛇蔵殺人事件”感想】再び定番!顔が分からないやつが登場。

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ドラマ「金田一少年の事件簿」(道枝駿佑Ver) 【第4話”白蛇蔵殺人事件”感想】再び定番!顔が分からないやつが登場。

※この記事は<2022年5月23日>に執筆したものを再掲載したものです※

原作単行本は「金田一少年の事件簿R(リターンズ)」10,11巻に収録、「白蛇蔵殺人事件」。そして4話目にして時間延長でも複数話構成でもない1話完結の話だ。原作はまだ読んでないが、時間は足りるのだろうかといつものように不安を抱きつつ見ていった。

結果として1話として特に違和感なく収まっていたようですんなり話に入りこめた。普通に一話完結の話として楽しめたのだ。だから時間のことは今回は置いておこう。(もちろん短編ではないので出来たら2話構成がより良かっただろうとは言っておく)

冒頭、いきなり入浴シーンから始まる。はじめに剣持さん、そして美雪。お三方のサービスショットがそれぞれ拝める仕様になっていて、なかなかやるなと思わずにはいられなかった。

それはさておき、舞台は今回は酒蔵である。

顔にマスクをかぶった超怪しい人物(そして「金田一少年」ではもはや準定番)を筆頭に、剣持たちを煙たがる「白蛇酒造」社長・音松(小野武彦)、「白蛇旅館」女将で、音松とまるで夫婦のような鏡花(りょう)、音松の息子で副社長の左紺(吉田悟郎)、杜氏見習いの鷺森(岡山天音)、職人の黒鷹(寺島進)とキャラクター的にも役者さん的にも皆が皆、怪しく見えてくる。

特に岡山天音さんに関しては4代目「金田一少年」”銀幕の殺人鬼”で5代目・美雪の上白石萌歌さんと、かつて共演されているので、4代目を見ている人にはニヤリとしてしまう配役に違いない。また、「金田一少年」とは離れるが、りょうさんと寺田進さんはじぶんが大好きなドラマ「流星の絆」では夫婦役で共演されていたこともあり、個人的にテンションが上がってしまった。(今回は恋仲でさえもなかったし、完全なる余談。笑)

さて、事件に話を戻そう。今回はやや複雑な人間関係だったとはいえ、登場人物もやや少なめ、トリックも犯人はもちろん忙しいがそこまで複雑なものではなかった。最も怪しい覆面人が当然のようにキーパーソンにだっただけに、その人が結局誰なのかが分かれば、はじめの「謎はすべて解けた!」が聞けるのはもはや時間の問題だった。そして比較的すんなりとトリックも犯人もはじめによって判明し、犯人に突き付け、やがて多少抵抗するもののこちらも意外にすんなりと自白が始まる。

「すんなり」はあくまで個人的体感としてだが、それでもこれだけの事件をよくもまあシュッと1時間枠にまとめたもんだと感心した。それだけじゃなく、酒蔵内外の様子や、酒樽などをどれをとって見ても本当に「白蛇酒造」が存在してるように感じられたし、キャスティングも役者さんたち自身もそれぞれの人物が本当に存在するようにしか見えなかった。どこもかしこもドラマを作っている方たちの「職人技」を感じた。

敢えて難を言うならば、もっと犯人の境遇と悲痛な思いを吐露するのにもう少しでも時間を取ってほしかった、ということぐらいだろうか。犯人の思いを受け止めきるにはやはり少し短かったように感じた。ドラマ「金田一少年」の感想noteでは何度も書いてきたことだが、やはり1時間枠では物足りなさは多かれ少なかれどうしても感じてしまう。数ある原作の話のうち、ひとつでも多くの話をドラマ化したいという思いゆえかもしれないが、それよりは時間を増やしてもっと描ききってほしいと思う。とはいえ、ドラマ化するにあたって練りに練った考えでのことだろう。そこはもう原作を読んで補完するほかないのかもしれない。(とは言え、今回は短かさをさほど感じないほどには作り上げられていた、とは書いておきたい。)

「敢えての難」にかなり字数を割いてしまったが、これもそれだけ原作に対する思いと、ドラマに対する期待があるからと思ってもらえたら幸いだ。嬉しいことにまだまだドラマは続く。読んでない原作を少しずつ読み進めながら、次回も楽しみに見ていきたい。