ドラマ「金田一少年の事件簿」(道枝駿佑Ver) 【第6,7話”金田一少年の殺人”感想】違いさえも楽しく見れた

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※この記事は<2022年6月13日>に執筆したものを再掲載したものです※

1代目でもドラマ化していた「金田一少年の殺人」が再ドラマ化。この時は1話で詰め込んでしまっていたが、今回は2話構成なのが分かったとき、本当に嬉しかった。「金田一少年」は、この話に限らずだが、1話に収められるボリュームの話はほぼないと思っているから余計そう思った。 

もちろん、よほどうまく話を構成すれば不可能ではないだろうが、今まで見た限りでは(1代目~5代目通して)かなり難しいと思わざるを得ない。うまくまとまっている話もあったが、やっぱり2話以上の構成にしてほしいと思うものばかりに感じたのが正直なところだ。  ただ、2話構成だからといって、納得がいく話に仕上がっているかはまた別問題。果たして今回は……?

そんな思いで見ていったが、いらぬ心配だった。思った以上に楽しめたからだ。原作との違いもチラホラあったが、特には違和感も感じなかった。違いさえも楽しく見れたのがまた良かったと思う。

どこが違ったかと言えば、ドラマではまず美雪があまり絡んでこない。代わりに佐木がなかなかのサポートぶりを見せてくれて、それはそれで楽しかったし、佐木がさらに好きになった。今回で歴代の佐木の中で1番好きになったかもしれない。(原作は原作でまた別。)

とはいえ、美雪がはじめを心配していないわけがない。描写は少ないなとは思ったものの、最後ではじめに抱きついて泣きじゃくるところは思わずジーンとさせられた。

ほかには都築さんが若いことや、耳の遠い老人がおばあさんじゃなくておじいさんだということ、そしてポケベルがあぶり出しになったこと。 ポケベルはちょっと苦しい気はするが、許容範囲だろう……たぶん。

最後に犯人がどうしても必要だったドナー。原作では必要なのは(犯人の)娘だったが、ドラマでは妻だった。原作ではいつきさんがその娘を引き取ったというエピソードがあるが、妻だといつきさんが支えとなってあげて、のちに結婚……という展開もなくはないが、まあ、ないだろう。(都築夫婦ともともと親交があったならまだありえなくもない話だが、そんな描写はない)

そもそも娘と妻とでは事情が変わりすぎる。妻のことはまわりがケアしていくほかない。それぐらい犯人のしたことが大きく、妻のこれからの人生が本当に心配でしかない。

何とも後味の悪い事件だが、最後にツッコミを入れて終わりとする。

桂木がやられるとき、なぜ警察が悲鳴をあげた彼女の所にすぐ行かなかったのだろうか(全員はじめを追った)

そして、桂木が助かっていればまた違う展開になってたかもしれないし、次の野中も、もしかしたら犯人自身も……。そこがツッコミどころというか、なんだか解せない…。

さて次は同じくリメイク「首狩り武者殺人事件」、次回も楽しみ!(終わりが見えて少しさびしい)