ドラマ「金田一少年の事件簿」(道枝駿佑Ver) 【第8話”首狩り武者殺人事件”感想】原作ではなく1代目の内容をほぼリメイク?!
2023.09.03投稿
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※この記事は<2022年6月23日>に執筆したものを再掲載したものです※
1代目堂本剛くんのシリーズでも「首無し村殺人事件」としてドラマ化していた話(原作では「飛騨からくり屋敷殺人事件」というタイトル)の再ドラマ化・・・と言いたいところだが、むしろドラマの方をほぼリメイクしているのではと言いたくなるぐらいの作品になっていて、とても残念だった。その時にこうしてほしいと思っていたところが悉く変更がなかったのも不満でしかない。
じぶんの記事でも1代目の時の感想を書いているので、そのまま該当記事を置いて終わりにしてもいいぐらい。
それはあまりにもなので、なんとか書いてみる。
まず原作では環という使用人の女の子がいて、さらに巽家には次男・隼人、そして村の唯一の医者・冬木がいる。これら3人すべてがまた存在していない世界だった。(1代目の時も全く同じ)特に、環と隼人はすさんだ巽家において癒し枠で好きだった人たちだ。1代目と違ったのは、長女のもえぎが隼人の役割を一部を担ったことだ。とは言え、取ってつけたような印象しかなかった。
また、祭りの際に美雪が連れ去られ、はじめが追いかけ、結局”からくり武者”と思わしき人物に捕まってしまう場面。首だけの征丸を見させられたあとに、はじめもまた首を斬られる?!と思いきや…目が覚めたら巽家の家の中。(1代目もほぼ同様)
原作では気を失った美雪を背中に背負いながらも命からがら逃げ出して、それでも倒れてしまって…その上で巽家で目が覚めるというドラマティックな場面だったのに、またそれもなし。ついでに言うと、「呪われろ!」という首狩り武者のしぐささえもなかった。
そして原作では、紫乃が本当の子ではないもののずっと育てていた征丸に、いくばくかでも情が湧いていたらしい描写が見て取れた。しかし、巽家の財産の相続が龍之介ではなく征丸だけにいくと分かった時の彼の表情。これに先妻だった綾子のおぞましい表情を重ねてみてしまったことで、殺害を決意してしまった、といういきさつがある。
だが、ドラマでの征丸はただ母親にわけもわからず殺されてしまっただけのただ、ただ、可哀相な人でしかなかったようにしか見えなかった。(もちろん、綾子を重ねていても可哀相ではあるが、仕方ないとも思える部分がそれでもあったからだ)
さらに赤沼がなぜ覆面なのかの説明もつっこみもなかったこと。そして、龍之介が銃を征丸に向けた場面での”紫乃の必死な形相”もイマイチ弱く感じた。(美雪があとで「すごかったわね」と言った割には)そして紫乃が本当の母親と分かったあと、龍之介が毒を盛ったお茶を紫乃が飲もうとするのを「やめろ!」と言って止める場面がある。が、どうにも弱く感じてしまった。驚いているから動けないというのもあるかもしれないが、ほぼ動きが見られずほぼ棒立ち、カメラも遠いので表情もほとんど見えない。演技というよりも演出面でなんとかならなかったのかと思ってしまった。
唯一良かったと思うのは、回転扉ではじめがトリックに気付く場面に佐木を登場させたことだ。原作では一切出番もなかった彼の登場は嬉しかった。・・・以上。
ほぼ不満だけ書いて1000文字越え。1代目の不安要素もそのままリメイクしたというか、更に演出が弱くなってあっさりさせた感もあって、原作>>>>>1代目>>5代目という印象を抱いてしまったのはとても残念としか言いようがない。「金田一少年の殺人」も同じく再ドラマ化作品だったが、こちらはとても満足できていただけに余計にそう思う。(1話枠→2話枠にしたのも大きいだろう。ちなみにこの作品はどちらも1話枠に納めてしまっている)
こんな気持ちを抱かせてしまうなら、なぜわざわざまたドラマ化したのだろうか・・。あくまでじぶんだけの個人的な感想でしかないが、ほかの方の感想(特に原作を読んだ方、1代目も見た方)をぜひ聞いてみたい。それでも評価する声があるならじぶんの好みには合わなかったというだけかもしれない。
とりあえず、また1代目の方を再び見て、もし新たに書くことが出てくれば追記したいと思う。。
追記:
改めて1代目を視聴。5代目は改悪だと認定せざるを得ない…。紫乃の独白、回想も少なすぎて、これでは紫乃がただの悪女でしかない。同じ1時間枠でこうも変わるのか。どうしてこうなった。ただただ悔しい。。