劇場版「名探偵コナン 黒鉄の魚影」【感想】哀ちゃんがもっと好きになる

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劇場版「名探偵コナン 黒鉄の魚影」【感想】哀ちゃんがもっと好きになる

海上だとか、船とか、もう準レギュラーのような舞台ではあるが、なんといっても今回の目玉は灰原哀ちゃん。そして黒づくめの組織だろう。

常に哀ちゃんにスポットが当たってるわけではなく、もちろんコナンもいつものように(いやそれ以上に)活躍するがどう考えても哀ちゃんがメインの劇場版なのは間違いないだろう。

何度か書いたかもしれないが、私自身は「金田一少年の事件簿」も好きだ。コナンと並び称されることもよくある。だが、「金田一少年」は登場人物、トリック、犯人を掴んでいく過程、そして動機に重きがあり、基本シリアスな展開になる。

対して、「コナン」少なくとも劇場版は(というのも原作を読んだり、アニメを見ることはほとんどない)圧倒的にエンターテインメントの要素が高い。ダジャレはともかく発明に関しては有能すぎる阿笠博士の発明品を駆使したコナンの脱出・救出劇はもう毎回息を止めるほどハラハラと楽しませてくれるし、蘭の秀で過ぎる格闘センスもそうだ。ターゲット(一応の?)の子供が楽しめるのはもちろん、大人までがこれほどまでに楽しめるコンテンツである「コナン」が今作で26作目、今も続いてさらにヒットを飛ばすのもうなずける。

さらに今回は今までになくヒロインとしてスポットの当たった灰原哀を巡る救出劇とほんのり甘酸っぱいシーンも相まってるのもあり、私自身も本当に心の底から楽しめたと言い切れる劇場版だった。哀ちゃん役の林原めぐみさんが好きだということを除いたとしても、哀ちゃん自身が今まで以上に好きになった。(ラストの「あの」シーンでコナンくんも・・)

ただ、気になるのは「コナン」は果たしてエンディングがあるのかどうかだ。

なんだかんだで予想通りコナンたちの正体がバレることもなかった。

このままバレずに続いていく可能性も高いが、大きな一本の物語とするならラスボスとも言える「ラム」という人物の姿が気が付いたら明らかになっていた。(本編では名前が出ただけだが公式サイトでは顔が出てる。今回、初出しかどうかは私自身はわからない・・)

ドラクエ6で言えば、ジンがムドーとすれば(あくまで例え)、ラムがデスタムーア。そのムドーさえ倒してないのでコナンたちに本当の意味での安寧の日々が訪れるのかが妙に気になってしまった。

「金田一少年」の方はどちらかと言えば「サザエさん」のようなもので、37歳になったと思ったら、また高校生になってるし、ラスボスのような存在もいない。(高遠は永遠のライバルみたいなもんなので別だろう)だが、「コナン」は同じような展開も繰り返されているし、登場人物は年も重ねないので、似てると言えば似てる。しかし、わずかながらも最初から続いている一本のストーリーの道筋があるのだ。それが黒ずくめの組織に関する今作のようなストーリーだ。

ただ、根幹となるストーリーが「コナン」よりは断然わかりやすく進んでいる「ワンピース」もまだ終わる気配もないので(85巻までしか現時点では読んでない筆者の見解による)、終わるとしても気の遠くなるほど先だろうな・・(終わってほしいわけでは決してない)


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