ドラマ「金田一少年の事件簿」第1シーズン(堂本剛Ver)【第7,8話”蝋人形城殺人事件”感想】さすが第1シーズンのラストエピソード

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ドラマ「金田一少年の事件簿」第1シーズン(堂本剛Ver)【第7,8話”蝋人形城殺人事件”感想】さすが第1シーズンのラストエピソード

※この記事は<2022年4月19日>に執筆したものを再掲載したものです※

ドラマ「金田一少年の事件簿」第1シーズンのラストを締めるのは「蝋人形城殺人事件」。(原作単行本16,17巻収録)

さすがにラストエピソードだけあって集大成感があふれていた。第1シーズンでは初めての2話構成、お城、それぞれの登場人物の蝋人形、衣装(はじめの衣装原作と違ってカッコよかった)、城内の内装等、とにかくいろいろ凝っていた。

そして最後らしく原作にはないエピソードも加えてる。今まではこうしてオリジナル部分を追加してもあまりうまくいった試しがなかったが(あくまで個人的な感想)今回は違ってた。途中のはじめと美雪が閉じ込められる場面を盛り込んだのも良かったし、「はじめが引っ越ししてしまう」というエピソードでうまく最終話をまとめてくれていた。話を改変するなら始めからこのぐらい力を入れてくれればいいとも思ったぐらいだ。

もちろん、不満がないわけではない。原作ではある意味ヒロイン的存在だったマリアがとても影が薄く、その上どこか暴力的な存在になっていることだ。はじめ達との絡みが最初ぐらいだし、さらに変な思い込みではじめたちを襲う場面を入れたことも納得がいかない。原作にあった彼女のラストシーンも(展開的に収まっているとはいえ)全く違うものになっていたのも残念だった。

また、不満というよりも要望に近いが、原作では明智警視の役割だった、ミステリーナイトにはじめたちを誘う役をドラマでは剣持警部が担ったこと。話的には不自然さは特に感じなかったとはいえ、やはり明智警視でこのエピソードを見たかった。第1シーズンでは明智警視の出番が全くなかったから仕方ないが、そもそもなぜ登場さえしなかったのか疑問も残る。(第2シーズンでは登場したが、驚くほど出番がない)こういった不満もあるものの、今シリーズでは最も良いと思えるエピソードであることには間違いない。

この「蝋人形城殺人事件」をもって、堂本剛くんバージョンの「金田一少年の事件簿」のドラマシリーズはすべて見終えたことになる。原作も合わせて読んだこともあり、ストーリー展開や配役の改変等ではいろいろ不満な点も出てきたが、原作の雰囲気をここまで再現しているのはさすがだった。

そして、堂本剛くんの「金田一はじめ」。もともと彼のはじめが好きだったが、今回見直してみて更に好きになった。まだ見ていない「雪夜叉伝説殺人事件」と「上海魚人伝説」で、完全に剛くんのはじめを見終ってしまうのが残念だが、しっかり両作を見届けていきたい。