ドラマ「金田一少年の事件簿N(neo)」(山田涼介Ver)【第8,9話”薔薇十字館殺人事件”感想】そして、原作を読みたくなった

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ドラマ「金田一少年の事件簿N(neo)」(山田涼介Ver)【第8,9話”薔薇十字館殺人事件”感想】そして、原作を読みたくなった

※この記事は<2022年5月6日 >に執筆したものを再掲載したものです※

原作単行本では20周年シリーズに収録されている「薔薇十字館殺人事件」。高遠遥一にはじめが協力するという世にも珍しいケースの事件だ。

高遠によれば今回はじめを誘う「薔薇十字館」では腹違いの兄弟も来ているはずだから見つけ出してほしいとのこと。思い悩みながらも協力を決めたはじめに当然、美雪たちはいい顔はしない。はじめも高遠の話を信頼しきってるわけではなかったが、それでも兄弟探しのために薔薇十字館へと向かう。

いつものごとく、美雪もいっしょだ。そこまではいい。だが、佐木ではなく今回はなぜか真壁が同行してきた。なんでも薔薇が好きだからだそうだ。しかも、話が進むうちに高遠の兄弟の可能性すらも浮上してきた。

この「薔薇十字館」の原作はまだ読んだことはないが、そもそも真壁は原作では当初からほんのちょい役。原作でも真壁が出てきているとは考えにくい。だとしたらいったい原作ではどんなキャラクターが登場して、どんな話になってるのか。ドラマを見ながらも、原作が読みたくなってしまった。

その上、「金田一少年の事件簿N」としては最終話でもあるにもかかわらず、佐木や剣持さんを置いて出てきてることが最大の謎だ。(最終的には二人とも登場することはする)そのくらい真壁の今回の同行には違和感を感じた。(「金田一N」の真壁が嫌いなわけではない)

話的には「金田一少年」らしい、”館”での殺人事件。無作為を装った作為的に集められた登場人物。密室殺人にアリバイトリック。館から離れることもできなくなる。犯人の境遇も切ないものがあった。とはいっても、シリアスになり過ぎず、おちゃらけもあり。そして、そんな”いつも”とは違う、高遠とはじめの不思議な協力体制も面白かった。

だけど、最終話としてはどうにも物足りなかった。「金田一少年の事件簿 地獄の傀儡師編」が終わっただけのように感じてしまったのが残念だった。そういう意味では「決死行」の話を持ってきた方が良かったのではとも思ってしまった。

この話をもって「金田一少年の事件簿N」のドラマシリーズを見終えたことになる。(シリーズではないが「九龍財宝殺人事件」は未視聴 ※執筆当時)山田涼介くんの金田一はじめ、川口春奈さんの七瀬美雪も馴染んできた。佐木くん、真壁、剣持警部のキャラも良かった。(明智さんはどこにもいない…)見応えのある作品も多く、1代目の頃に散見した大幅な改変でおかしな話になってたものもなかった。

一方で物足りない話もちらほら。演出なのか、脚本なのか、そもそも原作もそういう話なのか。このシリーズになると原作を読んでない話もあったりするので、ドラマ単体として純粋に見てるからそう感じるのもあるのかもしれないが(ドラマと原作を合わせて読むと相乗効果で話に深みを感じることがある)、ドラマはドラマとして見応えをもっと感じたかった。

こうして見るとやっぱり1代目が一番好きだというのは変わらないが、一方で4代目も2クール目もしくは映画でも見たかったし、実際にあったとすればまた変わったかもしれないとも思う。そんな4代目・金田一はじめだった。

そして、山田涼介くんの演技をこれだけしっかり見たのは久しぶりだったので(原作者が同じドラマ「探偵学園Q」以来。)、彼のことをより好きになった気がする。これからの何かしらの作品も、ジャにのちゃんねるも、「金田一少年の事件簿」のおかげでより楽しむことができそうだ。

とはいえ、2代目「金田一少年の事件簿」もこれから見ていくし、5代目もまだ次回で2話だ。ドラマ「金田一少年の事件簿」を引き続き、思いっきり楽しんでいきたい。 (そのためのnote執筆でもある。)